第2頁 2022年以降、1,000点を超える考古学遺物を海外から回収【コロンビア発】

ボゴタ市、2026年4月30日 — コロンビア政府は4月30日、グスタボ・ペトロ政権が発足した2022年8月からこれまでに、国外に流出した考古学遺物のうち1,194点を回収したことを明らかにした。

コロンビア外務省の発表によると、回収された遺物の数は2022年に354点、2023年に210点、2024年に316点、2025年に137点、2026年に入ってからは177点に上る。これらは外務省経由で文化省およびコロンビア人類学歴史研究所(ICANH)へ引き渡された。

返還数は、多い順に、米国(384点)、イタリア(208点)、チリ(174点)、ドイツ(149点)、カナダ(127点)などとなっている。

4月中旬にコロンビア政府は、チリから174点の先コロンブス期の遺物を受領した。これは今年最大規模の返還である。このコレクションは主に現在のエクアドルとの国境付近で栄えたトゥマコ・ラ・トリタ文化のもので、数十年にわたって保管していたチリのエラスリス・コックス家から無償で引き渡された。

また4月下旬には、ベネズエラからも先コロンブス期の葬祭用骨壺3点がコロンビアに到着した。この返還はカリブ考古学財団(ARCA)のルイス・ルモワーヌ会長からの申し出により実現したものだ。

ICANHのアレナ・カイセド所長は、「このような動きは、遺物の返還が、法的な枠組みや外交だけでなく、文化的な価値を認める個人や団体の決断に依存していることを示している」と語った。

コロンビアは1893年、外交上の贈呈品として122点の遺物をスペインへ授与した。しかし、2024年5月にコロンビア政府がスペイン政府に対し、これら遺物の正式な返還請求を行ったことで事態は新局面を迎える。2025年9月には、ボゴタ市で開催された「文化財返還に関する国際フォーラム」の中で、歴史的遺産の帰属問題が世界的な議題となり、かつての「外交的な贈呈」を、不均衡な力関係下での「不当な流出」と再定義する動きが加速した。

 今年1月、コロンビアはユネスコの「文化財原保有国返還促進政府間委員会(ICPRCP)」の議長国に就任した。同委員会は、文化財を原産国へ戻すための二国間交渉を仲介する使命を担っている。(EFE)

「人型(ひとがた)が象られた黄金の兜」(写真:Jerónimo Roure Pérez / CC BY-SA 4.0)

250年〜430年頃に作られたとされるこの工芸品は、スペイン・マドリードのアメリカ美術館に所蔵されている「キンバヤの秘宝」を代表する遺物の一つです。

1890年頃、キンディオ県フィンランディアの森を開拓していた住民たちが偶然、古代遺跡を掘り当て、大量の黄金製品を発見しました。墓荒らしたちが押し寄せる中、遺物の散逸を懸念したカルロス・オルギン大統領は122点を国費で買い入れます。

これらの遺物は1892年の「アメリカ大陸到達400周年記念博覧会」に合わせてマドリードへ送られ、展覧会終了後の翌93年に摂政王妃マリア・クリスティーナ・デ・アブスブルゴ=ロレーナに正式に贈呈されました。

当時、コロンビアは隣国ベネズエラとの間に深刻な国境紛争を抱えており、この贈呈の背景には、スペイン王室の仲裁や外交的な支持を取り付けたいという意図があったとされています。

当初からその合法性が疑問視されてきたこの贈与ですが、2000年代に入ると、市民団体などが「大統領が独断で国の文化遺産を他国に譲ったのは違法である」として、政府を相手取った訴訟を起こす事態に発展しました。

長い司法闘争の末、コロンビア憲法裁判所は2017年、コロンビア政府に対し、スペインに渡った122点の「キンバヤの秘宝」を取り戻すべく、スペイン政府と外交交渉を行うよう命じました。

130年以上を経た現在、その「外交的な贈呈」は、植民地主義と文化財返還をめぐる議論の中で、再び注目を集めています。(國貞)

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